目次
まず結論:安全に持ち運ぶための3つのポイント
- 刃をしっかり覆う(ブレードガード・新聞紙・段ボールなど)
- バッグやケースに入れ「すぐに取り出せない状態」にする
- 使用後はその日のうちに持ち帰る(置き忘れが最も多い摘発原因!)
アウトドアでバーベキュー、食材や調味料と一緒に包丁やナイフを入れていざ出発!と、いきたいところですが、ちょっと待って。
その持ち運び方、本当に安全ですか?
間違った知識や思い込みで刃物を持ち運んでしまい、せっかくの楽しい時間を苦い思い出にしないために、銃刀法を正しく理解して、安全に包丁を持ち運ぶ方法を確認しましょう。

そもそも、銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)とは?
銃砲刀剣類所持等取締法第22条では、刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物について、「何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、携帯してはならない。」と定め、これに違反した場合は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金を設けています。
また、刃体の長さが6センチメートルを超えていない場合でも、軽犯罪法第1条2号では、「正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者は、拘留又は科料に処する」とされています。
出典:電子政府の総合窓口e-Govポータルより (https://www.e-gov.go.jp)
OK例・NG例を一覧でチェック
| 状況 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 購入した包丁をそのまま自宅へ持ち帰る | 〇 OK | 正当な理由あり(購入直後) |
| 修理のために包丁を店へ持っていく | 〇 OK | 正当な理由あり(修理目的) |
| キャンプ・BBQで使用するために持参する | 〇 OK | 正当な理由あり(アウトドア使用) |
| 仕事で使う包丁を目的地へ運ぶ | 〇 OK | 正当な理由あり(業務使用) |
| 新聞紙やブレードガードで刃を覆い、鞄の中に入れる | 〇 OK | すぐ取り出せない状態 |
| キャンプ後に車のトランクへ置きっぱなし | ✕ NG | 正当な理由が終了している |
| 鞄の外ポケットにむき出しのまま入れる | ✕ NG | すぐ取り出せる状態(携帯に該当) |
| 「護身用」として持ち歩く | ✕ NG | 正当な理由に該当しない |
知っておきたい用語の意味
■ 刃体の長さとは
刃体の長さとは、「刃物の切先と柄部における切先に最も近い点とを結ぶ直線の長さ」のことです。よく混同される「刃渡り」(刃のついている部分の長さ)とは異なります。

■ 「携帯する」とは
「自宅又は居室以外の場所で刃物を手に持ち、あるいは身体に帯びる等して、これを直ちに使用し得る状態で身辺に置くこと」を指します。
■ 「正当な理由による場合」とは
- ・店で購入した包丁を家に持ち帰る
- ・家の包丁を修理に出すために店に持っていく
- ・キャンプやバーベキューなど、アウトドアで使用するために屋外に持っていく
- ・仕事で使用する包丁を目的地に運ぶ
「護身用に持ち歩く」のは、正当な理由には当たりません。
驚きの事実! 摘発事例は意外と身近にあった!
銃刀法違反(刃物携帯)容疑で摘発された多くのケースは、
「キャンプや釣りなどで刃物を使用後に、車内やバッグ内に置き忘れた場合」
です。職務質問での所持品検査や、交通違反をした際のやり取りの中で見つかる場合が多く、ほとんどの場合は放置が銃刀法違反に当たることも知らなかったといいます。
心当たりのある方は、今日から「使ったらその日のうちに持ち帰る」を習慣にしましょう。

安全な包丁の持ち運び方
■ 専用ケースを使う(最もおすすめ)
ブレードガードは、刃先をしっかりと保護しながら安全にケースへ収納できるアイテムです。内側が起毛仕上げになっており、刀身にキズが入りにくいのが特徴。大小8サイズ展開なので、お手持ちの包丁に合わせてお選びいただけます。
複数本まとめて持ち運びたい場合は、ナイフポケットが便利。くるくる巻くだけでまとめられ、バッグの中でばらけることを防ぎます。
最大8丁を収納できるソフトナイフバッグは、ナイロン素材で軽量ながら、包丁をしっかり固定してズレや接触を防ぎます。
刃渡り300mmまで対応。コンパクトにまとめられるので、道具箱やバックパックにもすっきり収まります。
ファスナー付きで、銃刀法が定める「すぐに取り出せない状態」を満たすアイテムとしても安心です。
■ 身近にある物を活用する
■ 新聞紙を使う場合
- 1枚の新聞紙を使い、刃先と切っ先が何重にもなるよう刀身全体を巻く
- さらに全体をもう1枚の新聞紙で包む
※簡単に抜けてしまわないよう、しっかり重ねて巻くことが大切です。


■ 段ボールを使う場合
- 適当な大きさに切った段ボールで包丁をくるみ、綴じ目をガムテープで留める
- さらに上部と下部もガムテープでしっかり固定する

■ 購入時の箱を使う場合
購入時の箱やパッケージは持ち運びに最適。捨ててしまわず、ぜひ保管しておきましょう。

よくある質問(FAQ)
Q. 包丁を持ち運ぶのは違法ですか?
A. 「キャンプで使う」「購入して自宅へ持ち帰る」など正当な理由があり、刃をしっかり覆って「すぐ取り出せない状態」にしていれば違法ではありません。
Q. 車のトランクに包丁を入れておくのは違反になりますか?
A. キャンプなどの使用後に置きっぱなしにした場合は違反になる可能性があります。使用後はその日のうちに持ち帰るのが原則です。
Q. リュックに包丁を入れて運ぶのは大丈夫ですか?
A. 刃をブレードガードや新聞紙でしっかり包み、すぐに取り出せない状態にしていればOKです。むき出しのまま外ポケットに入れるのはNGです。
Q. 電車や飛行機で包丁を運ぶには?
A. 電車の場合、刃をしっかり包んでバッグに収納すれば問題ありません。飛行機の場合は機内持ち込みが禁止されているため、必ず受託手荷物(預け荷物)として預けてください。
Q. 6cm以下の刃物なら持ち歩いても良いですか?
A. 銃刀法の適用外でも、軽犯罪法により「正当な理由なく隠して携帯すること」は禁じられています。サイズを問わず、正当な理由と適切な梱包が必要です。
まとめ
包丁の持ち運びで大切なのは、「正当な理由があること」「すぐ取り出せない状態にすること」「使用後はその日のうちに持ち帰ること」 の3点です。
ブレードガードや専用ケースを活用すれば、安全かつスマートに持ち運べます。正しい知識で、楽しいアウトドアを安心して楽しみましょう。
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包丁メーカー直営店アドバイザー
小林
包丁メーカー勤務5年。直営店にて延べ3,000組以上の接客を担当。20シリーズ以上の自社製品をすべて自宅で使い込み、メーカーの専門知識を「主婦の日常」に翻訳して発信中。年間1,500丁の研ぎ直し・修理も手掛け、包丁の「一生」に寄り添う提案を信条としています。















