藤次郎では、この春、社員によるオリジナルナイフのデザインコンペティション「TOJIRO DESIGN AWARD 2022」を開催しました。
自社の技術や鋼材の知識等を活かしたアイディアを募った結果、 藤次郎においてこれまで制作されたことのない、ユニークなナイフ案がたくさん集まりました。
最優秀賞、優秀賞を獲得した3作品につきましては、藤次郎ウィーク2022において、展示・販売いたします。
この記事では、それぞれのデザインのポイントや製品への思いをまとめました。
是非ご覧ください。
考案者:石塚信也
燕市から発信するナイフを表現しようと、名前も形状も鳥の燕をモチーフにしたテーブルナイフです。
最初は、燕が飛んでいる様子を平面上で表していましたが、2Dでは面白くないと考え、「ねじる」というワンアクションを入れてデザインしました。
その遊び心が、独創性がありつつ「テーブルの上で自立する」という使用する上での美点にも繋がり、非常にユニークな製品に仕上がっています。
ねじりを思いついたのは、プライベートで藤次郎オープンファクトリーを訪れたとき。
藤次郎ナイフアトリエの鍛造小屋で、鉄の棒をねじったり曲げたりしているのを見て閃きました。
面白いだけでは使いにくいものになる恐れがあるので、ねじる方向などについては新聞紙で試作しながら形を詰めていきました。
一番好きなポイントは、燕の尻尾です。
尻尾の外側は直線、内側は丸くなっているところがとても燕らしく、ここにこだわりを持っています。
燕市の存在をアピールしたいという気持ち、そして工場でいつもものづくりをしている職人ならではの、形状へのこだわりが光る一本です。
考案者:早渡恵
細身で握りやすい、食卓で使うテーブルナイフです。
デザインを考えているとき、スッとした形状のものが気に入ったので、これをベースに細部を決めていくことにしました。
ほっそりとした使いやすさを生かしつつ、使っている最中に手が刃の方に滑ってしまわないようストッパーをつけるなど、安全性にも配慮しています。
藤次郎ナイフアトリエという、手作りの刃物の工房に所属する早渡。
最近、オリジナルデザインの製品を作っておらず、何かしたいという気持ちがありました。
手作りの刃物の工房は、「最初から最後まで、自分の力で刃物を作り上げることができる」職場です。
今回のデザインナイフは、各製造工程のプロの手を次々に渡りながら一本のナイフができていく作り方だったため、「いろいろな人が手をかけることで、自分のナイフが完成する」という体験は感慨深いものだったそうです。
考案者:三輪典子
ひと目で藤次郎とわかる、シンプルなデザイン。
コンセプトは「自分が使いやすいおつまみナイフ」で、チーズなど、おつまみのカットに使いやすい形状をしています。
現在、藤次郎の刃物においてレーザー切り抜きでロゴやマークを入れているものはなく、シンプルでありながら新規性のある1本となりました。
日頃、製造の現場にいるからこそ、製造の手間やコストも計算に入れながら、無理や無駄のない中で藤次郎らしいナイフを作り上げることができたと感じます。
期間:2022年10月24日(月)〜
場所:藤次郎ナイフギャラリー
数量:3種類 各10本
価格:3,850円(税込)
販売詳細はこちらから
この機会に是非お買い求め下さい。