本記事はライフハッカーさんに掲載して頂いた記事の転載になります。
慣れって、怖いですよね。
iPhoneのホームボタンがなくなったのも、いつの間にか気にならなくなりました。これは慣れてもいいものですが、中には慣れてはいけないものあります。
たとえば、包丁の切れ味。1年も同じ包丁を使っていれば、購入した時よりも切れ味は落ちているものですが、徐々に悪くなっていくのでなかなか気が付けないのです。
切れ味の悪い包丁は食材の味を壊したり、食材をうまく切れず手を切ったりする可能性もあり、できれば気が付いた時点で手入れをしたいところ。
では、どうすれば切れ味の良し悪しを確認できるのでしょうか?
そこで包丁メーカー「藤次郎」の小川さんと長野さんに、自宅で簡単に切れ味を確認する方法を教えてもらいました。
トマトで切れ味がわかる
結論から言えば、トマトの端が切れなかったら切れ味が悪いということ。つまりは研ぎ直しのタイミングです。トマトは丸い形状で皮で滑るということもあり、包丁の切れ味を確認するにはぴったり。もし、1年程度研いでいないという方は、一度試してみるといいでしょう。
実際、私も2年ほど使っている1000円程度の包丁で試してみたのですが、確かにうまく切れませんでした。うまく切れないというのは、スパッと断面がきれいに切れるわけではなく、トマトの中身が飛び出てしまったのです。自分では切れると思っていたのですが、いつの間にか切れなくなっていた。慣れって怖い。
ではどのくらいの頻度で研げばいいのかというと、それは人それぞれとのこと。
切れ味がどのくらい持続するかというのは、調理する頻度によって異なります。毎日3食料理する人もいれば、1日1食だけの人もいます。さらに、切れ味というのは名前の通り「切れ味」なので、人によって感じ方は異なるんです。だからこそ、定量的にトマトで確認するべしということです。皆さんも、自宅の包丁の切れ味が落ちていないか確認してみてくださいね。こればかりは自分の感覚を信じてはいけなさそう…。
切れ味が悪いときの対処法
では、もし切れ味が悪かったら、どうすればいいのでしょうか? 3つ対策法があります。
1. シャープナー or 砥石で研ぐ
自宅でメンテナンスをするなら、シャプナーもしくは砥石を使うのがおすすめとのこと。
砥石は刃先を薄くして、切れるようにするものですが、簡易式のシャープナーは刃先を荒らしてのこぎり状の刃にします。
簡単に研げるというメリットはありますが、シャープナーで歯を削っていくと、刃が丸くなっていずれつかなくなってしまいます。
最終的には砥石でやる必要はありますが、応急処置としてシャープナーを使っても良いでしょう。
シャープナーは手軽ですがあくまでも応急処置としてのアイテムなんですね。
2. 包丁メーカーにお願いする
自宅では砥げない・砥ぎ石を持っていないという人は、包丁メーカーに依頼してみましょう。「自宅ではシャープナーで研いで、1年に1回の頻度でメーカーに出すだけでも十分です」と小川さんは言います。藤次郎では郵送することで研いでくれるサービスがありますので、自分でできない人はお願いしてみるのがいいでしょう。
3. 新しい包丁に買い換える
もし1000〜2000円の包丁を使っているという人は、研いでも刃が長くもたない場合があります。安い包丁には、安い理由があるんです。確かに料理の頻度が少なく長期間もたせることができるというのなら、一層新しい包丁に変えてしまうことも選択肢として考えてもいいかもしれません。
ただ、何度も安い包丁に買い換えるのではなく、5000円程度の良い包丁を長く使うほうが結果的にコスパも良くなります。数千円しか値段が変わらないのなら、日本製の良い包丁を使ってみてはいかがでしょうか?
包丁のお手入れについては、藤次郎のホームページに詳細が載っていますのでぜひ一度チェックしてみてください。
Photo: イチカ
Source: 藤次郎
島津健吾
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