本記事はライフハッカーさんに掲載して頂いた記事の転載になります。
2018年10月5日。新潟県三条市の包丁メーカー「藤次郎」で、「バーニャカウダで学ぶ、ローカルファストフードワークショップ」が開催されました。
教鞭をとったのは、新潟県内で飲食店を展開するSUZU GROUPのオーナーシェフ・食文化プロデューサーの鈴木将さん。鈴木さんによると、バーニャカウダをキレイに魅せるにはコツがあるそう。これからのイベントシーズンのおもてなし料理にも使える、ちょっとした意識で手軽に試せる技が盛りだくさんでしたよ。
では、何を意識すればいいのか? イベント中に鈴木さんが言及した6つのコツをご紹介しましょう。
目次
1. 切れ味のいい包丁を使う
鈴木さんがまず言及したのが、料理の基本の基「道具」について。藤次郎で開催されていたとはいえ、お世辞でもなく切れる包丁を使うようにとのことでした。
切れ味のいい包丁と悪い包丁では、切ったときの断面が全く異なります。それが、見た目や味に影響してしまいます。いい包丁を使うだけでも、野菜がきれに見えるし、味もおいしくなるんですよ。確かに切れ味の悪い包丁で切ると、断面が汚くなりがち。パンを包丁で切った時を想像するとわかりやすいのですが、断面がボロボロになってしまうんですよね。切れ味の良い包丁にシフトするだけで、食材の美味しさをワンランクアップできます。
2. 立体的に見えるように切る
2つ目のコツは、立体的に見えるようにカットするということ。
たとえばこのアスパラ、さまざまな切り方があります。輪切りにしてもいいし、縦に切って半分にしてもいい。
そんな中でも真ん中で半分に切るのではなく、上を長めにして下を短めにすると、盛り付けたときにアスパラが生きます。特に、アンバランスな上下を並べたときに、立体になっていることがわかりました。
ほかにも、単純にきゅうりをカットするのではなく、ピーラーで剥くという選択肢もあります。これには驚きましたね。実際に剥いてみると、棒状のきゅうりがクルクルっと立体的になりました。切り方の発想を変えるだけで、野菜の見た目も大きく変わることがわかりました。
3. 野菜を余すことなく使う
「どんな野菜も使うように」と鈴木さんは言います。
たとえば、スティック状にカットされたきゅうりは一見きれいに見えますが、曲がったきゅうりにも個性があります。これは立体感にも繋がるところがあるのですが、自然の歪みをうまく取り入れることで、盛り付けにも個性が出るのです。
また、野菜についた葉っぱなども捨てるのではなく、出来るだけ使うようにとのことでした。一見不要に見える部分も、盛り付けてみると意外と形になるんですよね。
4. 立体感が出るように盛り付ける
野菜をカットしたあとは、盛り付けへ。
盛り付けのコツとしてあげていたポイントの1つに、立体感がありました。野菜をカットするときも立体感を意識すべしということでしたが、それは盛り付けにも言えます。
単純に野菜を並べていくのではなく、人参のカーブを利用して弧を描くようにしたり、葉野菜が盛り付け皿の外にはみ出るようにしたり。お皿の中に収まるようにするのではなく、生花のように立体感を重視しましょう。
5. 彩りを考える
また、彩りも重要です。緑黄色野菜という言葉があるように、野菜にはさまざまな色の野菜があります。自分の好みで野菜を選ぶのもいいのですが、色を意識して野菜選びをしてみましょう。今回は、トマトの赤、人参のオレンジ、アスパラや葉野菜の緑、紫芋の紫など、数種類の色を組み合わせています。
これは肉や魚にはない特徴ですよね。盛り付けの際には意識して並べていくとキレイに見えますよ。
6. 強弱をつける
最後にあげていたコツが、盛り付けの強弱。ここでいう強弱とは、野菜の高さやボリュームのこと。
野菜はそれぞれ大きさが異なりますが、大きさによって盛り付ける場所を意識したほうがいいと鈴木さんは言います。
背の低い野菜は手前へ、背の高い野菜は後ろへ置きましょう。色や切り方はセンスが必要そうに思えますが、これなら誰でもすぐにできることですね。ただ、野菜を選ぶときから強弱は意識しておくといいでしょう。ミニトマトのような小さいものから、人参のように高さがあるもの、葉物野菜などボリュームのあるもの。いっ極端にならず、バランスよく使うようにしましょう。
今回参加したみなさんも鈴木さんの教えを参考にしながら、おもいおもいのバーニャカウダを作っていました。自宅でも手軽に取り入れられて、食卓に彩りを与えてくれる簡単な料理ですので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
もちろん切れ味の良い包丁を使ってみてくださいね。
Photo: イチカ
Source: 藤次郎, SUZU GROUP
島津健吾
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