2025.12.11 ・  / / /

小さい包丁の選び方とペティナイフおすすめ|燕三条・藤次郎が解説

「大きな包丁は重くて使いにくい」「手が小さいので扱いやすい包丁がほしい」——そんな方におすすめしたいのが、小さい包丁の代表格であるペティナイフ。 本記事では、新潟・燕三条で包丁を作り続ける私たち藤次郎が、ペティナイフの特徴から選び方、おすすめ製品まで詳しく解説します。

小さい包丁 選び方 ペティナイフ

ペティナイフは、果物の皮むきから野菜の飾り切り、肉や魚の下処理まで幅広く活躍する万能ナイフ。三徳包丁や牛刀のサブとして、あるいはコンパクトなキッチンのメイン包丁として、1本あると料理の幅がぐっと広がります。

数あるペティナイフの中から最適な1本を選ぶポイントを紐解きます。

ペティナイフとは?小さい包丁の特徴と用途

ペティナイフは、牛刀を小型化した洋包丁です。「ペティ(petit)」はフランス語で「小さい」を意味し、その名の通りコンパクトで取り回しの良さが最大の特徴です。

刃渡りは一般的に80mm〜150mm程度。三徳包丁(165〜180mm)や牛刀(180〜300mm)と比べると小ぶりで、手のひらに収まるサイズ感が魅力です。

三徳 牛刀 ペティナイフ サイズ 違い 比較

 

ペティナイフが得意な作業

ペティナイフは、以下のような作業で真価を発揮します。

  • ・果物や野菜の皮むき:りんごやキウイの皮むき、いちごのヘタ取りなど
  • ・野菜の飾り切り・細工:人参の飾り切り、きゅうりの蛇腹切りなど繊細な作業
  • ・小さな食材のスライス:にんにく、しょうが、ミニトマトなど
  • ・魚の下処理:鶏肉の筋取り、魚の細かい処理
  • ・お弁当作り:小さなおかずの切り分け、飾り付け

大きな包丁では力が入りすぎてしまう繊細な作業も、ペティナイフなら思い通りにコントロールできます。

ペティナイフ 用途 使い方 選び方

 

三徳包丁・牛刀との違い

三徳や牛刀は「メインの包丁」として、キャベツの千切りや肉のスライスなど大きな食材を扱うのに適しています。一方、ペティナイフは「サブの包丁」として、細かい作業や小さな食材を扱う場面で活躍します。

ただし最近では、一人暮らしの方や調理スペースが限られている方に加え、ミニマルなライフスタイルを楽しむ方を中心に、150mm前後のペティナイフをメイン包丁に選ぶ人も増えています。

ペティナイフのサイズの選び方

ペティナイフを選ぶ際、最も重要なのがサイズ(刃渡り)です。用途や手の大きさに合わせて、最適なサイズを選びましょう。

100〜120mm:細かい作業に特化

手のひらに収まるコンパクトサイズ。果物の皮むきや飾り切りなど、繊細な作業に特化したい方におすすめです。まな板を使わず、手の上で作業することも多いサイズ帯です。

こんな方に:果物をよく食べる方、お弁当作りが多い方、2本目のペティナイフとして

130〜135mm:バランス型・最も人気

細かい作業から軽いスライスまでこなせるバランスの良いサイズ。家庭で最も使いやすく、初めてペティナイフを購入する方に最もおすすめです。

こんな方に:初めてペティナイフを買う方、三徳包丁のサブとして使いたい方

150〜180mm:小型牛刀としても活躍

ペティナイフとしては大きめのサイズ。果物や野菜だけでなく、肉や魚のスライスもこなせる万能性があります。小型の牛刀として、メイン包丁にもなり得るサイズです。

こんな方に:小さめのメイン包丁として使いたい方

ペティナイフの鋼材と特徴

包丁の刀身に使われる鋼材は沢山ありますが、中でも代表的な材質の特徴を押さえておきましょう。

V金10号(VG10)

鋭い切れ味と優れた耐久性を兼ね備え、プロの料理人からも厚い信頼を得ているV金10号。藤次郎の多くのシリーズで採用している鋼材で、錆びにくさにも優れています。ご家庭でもプロ仕様の切れ味を体感したい方に、特におすすめです。

ダマスカス鋼

側材の積層構造から生まれる美しい波紋模様が人気のダマスカス鋼。V金10号を心材に用いた藤次郎のダマスカス鋼は、見た目はもちろん切れ味にも優れ、ギフトや特別な1本としても人気です。

ニッケルダマスカス鋼

心材にV金10号を、側材にニッケルを加えることで作り上げる、他に類を見ない煌びやかさをまとったニッケルダマスカス鋼。鍛造して仕上げる工程により刃物としては最高峰ともいえる硬度と安定した切れ味を実現しています。

粉末ハイス鋼

ステンレス刃物鋼の中でも極めて高い硬度を誇る粉末ハイス鋼。圧倒的な耐摩耗性がもたらす切れ味の持続性はプロの現場でも信頼される性能です。

【目的別】藤次郎おすすめペティナイフ

ここからは、燕三条の刃物メーカーである藤次郎のペティナイフを、目的別にご紹介します。

 

はじめての1本・コスパ重視


藤次郎の切れ味をお求めやすい価格で実感していただける家庭向けシリーズです。
芯材にはV金10号(VG10)を採用。プロも納得の切れ味、耐久性・耐水性に優れた積層強化木ハンドルで、長くお使いいただけます。
「良い包丁を使ってみたいけれど、いきなり高価なものは不安」という方の最初の1本として最適です。

 

プロ品質を家庭で|人気No.1シリーズ


藤次郎で最も人気の高いオールステンレスのTOJIRO PROシリーズのペティナイフです。
刀身からハンドルまで継ぎ目がなく衛生的。プロの厨房でも多く採用されており、その切れ味と耐久性は折り紙付きです。
120mmは細かい作業向き、150mmは小型牛刀としても使える万能サイズ。用途に合わせてお選びください。

 

美しさと切れ味を両立|ダマスカスモデル

37層のダマスカス模様が美しい、見ても使っても満足できる1本。芯材にはV金10号を使用し、切れ味も申し分ありません。
美しい波紋は1本1本異なり、世界にひとつだけの模様を楽しめます。ご自身用にはもちろん、結婚祝いや新築祝いなどのギフトにも大変喜ばれています。

藤次郎の技術の粋を集めた最高峰のペティナイフです。
ニッケルダマスカス鋼がもたらす切れ味は、その華やかな見た目に劣らず、藤次郎の数あるシリーズの中でもトップクラスの性能 を誇ります。オールステンレスの衛生的な構造と相まって、プロの厨房から家庭まで幅広くお使いいただけます。
一生ものの1本をお探しの方に、自信を持っておすすめします。

 

高級感のあるデザイン重視


漆黒のダマスカス模様が印象的な「朔夜」シリーズ。通常のダマスカスとは異なる独特の風合いは、所有する喜びを感じさせてくれます。
高級感をまとう黒檀の木柄は手にしっとり馴染み、特別な1本をお探しの方におすすめです。

 

プロ・飲食店向け

「Service en Salle(セルヴィス・アン・サル)」とは、フランス語で「ホールでのサービス」を意味します。
レストランでお客様の目の前で料理を仕上げる際にも映える、上品で洗練されたデザインが特徴。もちろん切れ味はTOJIRO PRO品質です。
飲食店でのカッティングサービスや、ホームパーティーでのおもてなしにも最適です。

 

職人の手仕事を味わう|鍛造ペティナイフ

職人が鍛造製法により1丁ずつ手作りで仕上げた特別なペティナイフです。
鍛造ならではの粘り強さがもたらす切れ味は、量産品では味わえない鋭さをもたらします。ハンドルには高級感のある積層強化材を使用し、見た目の美しさも格別です。
料理を愛する方への贈り物として、また、ご自身へのご褒美として、唯一無二の1本をお届けします。

▶ その他、藤次郎のペティナイフ一覧を見る

ペティナイフを長く使うためのお手入れ方法

良い包丁を長くお使いいただくために、日々のお手入れを心がけましょう。

 

使用後のお手入れ

  1. 使用後はすぐに中性洗剤で洗う
  2. 洗った後は水気をしっかり拭き取る

包丁 洗う

ステンレス製でも、塩分や酸を含む食材を切った後に放置すると錆びの原因になります。使用後は速やかに洗うことを習慣にしてください。

 

定期的な研ぎ直し

どんなに良い包丁でも、使い続けると切れ味は落ちていきます。切れ味が鈍くなったと感じたら、砥石やシャープナーでの研ぎ直しをおすすめします。
初心者向け研ぎ直しの方法

ご自身での研ぎ直しが難しい場合は、藤次郎の研ぎ直しサービスをご利用ください。熟練の職人が、お客様の包丁を新品同様の切れ味に蘇らせます。

▶ 藤次郎の研ぎ直し・修理はこちらから

ペティナイフと一緒に揃えたい包丁

ペティナイフは万能に使うことができますが、丸ごとのかぼちゃのような大きな食材や硬い食材を切る場面では、三徳包丁や牛刀があると安心です。「三徳+ペティナイフ」の2本使いは、家庭の包丁セットとして最もおすすめの組み合わせです。
藤次郎では、お得な包丁セットもご用意しています。

三徳170mm+ペティ120mmのプロ仕様セット

三徳170mm+ペティ135mmの家庭向けセット

三徳+ペティ+パン切りの充実セット

これから包丁を揃える方、買い替えをご検討の方は、セット商品もぜひご検討ください。

▶ 藤次郎の包丁セット一覧を見る

まとめ

ペティナイフは、小回りがきいて繊細な作業が得意な万能小型包丁です。

  • サイズ選び:初めてなら130〜150mm、細かい作業重視なら120mm以下
  • 素材選び:手入れと切れ味を両立したいならV金10号
  • 使い方:三徳や牛刀のサブとして、または小型メイン包丁として

藤次郎では、初心者向けの「BASIC」シリーズから、プロ仕様の「TOJIRO PRO」シリーズ、職人の手仕事による「アトリエ」シリーズまで、幅広いペティナイフをご用意しています。

ぜひ、あなたの料理スタイルに合った1本を見つけてください。

▶ 藤次郎のペティナイフ一覧を見る