一切の溶接をしない、燕三条の金属加工技術から産まれた単一ステンレス一体構造の挑戦的なシリーズです。
OVERVIEW
包丁は、刃とハンドルを溶接するのが主流。しかし、溶接部分は非常に高温で行われるため、金属の組織や性質が変わってしまい、包丁としての能力が低下してしまうのです。
溶接方法や、技術革新でこの問題を解決しようと試みましたが、完全に解決できるものではありませんでした。そこで私たちは、1枚の金属板を使用する事で、一切の溶接をしない、単一ステンレス一体構造のORIGAMIシリーズを生み出しました。
包丁に使われるステンレス刃物鋼は、当然のことながら非常に硬く、折り曲げるのは困難で当初は実現不可能とされていました。
そこで、同じく新潟県燕三条地域で精密機械などさまざまな金属プレス加工を実現させてきたプレス金型の“匠”と試行錯誤を行い、ついにステンレス刃物鋼を日本の伝統文化である「折り紙」のように精緻に折り曲げる事に成功しました。
目指したのは、折り紙のように純粋な折り目で出来上がるミニマルなデザイン。日本の心に刻まれる繊細さを持った佇まいや、素朴な力強さをシンプルなデザインで表現しました。
作れない金属製品は無いといわれる、世界でも最高の技術を持った金属加工の集積地、新潟県燕三条地域。この地で培われた技術があったからこそ実現したと言えるでしょう。 従来製品の溶接による性能低下の課題を、日本の伝統と燕三条の技術で解決し、単一ステンレス一体構造包丁という新しい規格が生まれたのです。
世界的に最も権威ある工業デザインアワード「iFデザイン賞」において、「藤次郎 ORIGAMI」シリーズが2012年度のプロダクトデザイン賞を受賞しました。
「iFデザイン賞」はiF International Forum Design GmbHが主催し、半世紀以上の歴史がある世界的に権威あるデザイン賞で、全世界の工業製品を対象に優れた工業デザインを選定しています。デザイン界におけるオスカー賞とも称される「iFデザイン賞」の受賞は、その製品のデザインが世界的に高い評価を得たことを示す一つの指標として、国際的に知られています。
「iFデザイン賞」は会社として初めての受賞となりました。今後も藤次郎株式会社では、お客様にご満足いただける質の高いデザインと製品の提供を目指して参ります。
ORIGAMIのコンセプトをさらに広げる専用ナイフスタンドとダイヤモンドシャープナーもご用意しております。板を折り曲げて形作るシンプルでシャープなフォルムはナイフとのデザインの統一感も抜群です。
また、黒色酸化皮膜を表面に施し、シックなデザインに仕上げた藤次郎 ORIGAMI BLACK モノコック包丁シリーズもご用意しております。
TECHNIQUE
刀身:ハイカーボンステンレス鋼
切れ味のレベル(目安)
刃先硬度レベル(目安)
両刃・業務用刃付け