2023.08.22 ・ お知らせ
日頃よりご愛顧頂きありがとうございます。
7月28日(金)と8月1日(火)に、新潟市にある新潟県立巻高等学校の生活部の皆様にご参加いただき、研ぎ直し体験会を開催いたしました。
時代の変化につれ、ご家庭で研ぎ直しをする機会が少なくなっている中、「研ぎ直し」を知らない子供たちが増えてきていることご存じですか。
このことに衝撃を受けるとともに、包丁メーカーとして、「研ぎ直し」という素晴らしい文化を、次世代を担う子どもたちに受け継がなければ、という強い思いから、学生を対象とした研ぎ直し講習のテストケースとして、「高校生による研ぎ直し体験会」を企画いたしました。
もともと家庭科室で藤次郎の包丁をご使用いただいていただいていたことをきっかけに、1年生、2年生合わせて13名の生徒さん、3名の先生方にご参加をいただきました。
2日間に分けて開催した体験会、まずは職人から、なぜ研ぎ直しが必要なのかを説明します。
手間はかかるけれど、切れ味の蘇った包丁は素材本来の美味しさを引き立てるだけでなく、作業負担を軽減することにもつながることを伝えると、生徒さんたちはとても驚いた様子です。
そして包丁の研ぎ方の講習へ。
砥石に包丁を当て、力を入れて上下に動かすだけですが、包丁を立てる角度、砥石に当てる角度、力の入れ具合、気にしなければならない点がたくさんです。
それでも必死に耳を傾け真摯に取り組む姿は、目を見張るものがありました。
きちんと研げたサインとなる「バリ」が出たか、逐一確認しながら研ぎ進めます。
最初は「バリ」が出たかわからず職人に確認してきた生徒さんたちも、慣れるにつれ、自分でも「バリ」がわかるようになり、各々のペースで研ぎ進めます。
約20分かけ研ぎ直しをした仕上げに、「バリ」を飛ばして、研ぎ直し完了。
ジャガイモを使って試し切りでは、あまりの切れ味の良さに、あちこちから「うわー!」という声が上がり、自分の手で一生懸命研いだ包丁の切れ味に、皆さん感動もひとしおの様子でした。
包丁は、使い続けるうちに、切れ味が落ちてくるものです。
ただ、研ぎ直しをすることで、またその切れ味が蘇り、長く使い続けることができる素晴らしい道具です。
今回のテストケースでは、高校生という年齢でも、でもきちんと研ぎ直すことができる、ということを実感することができました。
今後は中学生、そして小学生にも研ぎ直しを体験いただき、「研ぎ直し」という手入れを身近に感じていただける機会を積極的に設けていきたいと考えています。
私たち藤次郎株式会社は、今後も、SDGsの目標13「つくる責任 つかう責任」を達成するため、包丁の研ぎ直しの啓発活動に、社員一丸となって取り組んでまいります。
体験会の様子を、新潟日報朝刊にて紹介していただきました。