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藤次郎株式会社
ハンドル・柄の構造

ハンドル・柄の構造

包丁とお使い頂くお客様を結ぶ接点がハンドル・柄です。どんなに優れた刀身を有していても、ハンドルの性能が悪ければ、コントロール性が悪い非常に使いづらい包丁になってしまいます。この章では洋包丁と和包丁の特徴的な構造と種類をご紹介しています。

洋包丁のハンドル構造

洋包丁のハンドルは付け替えを考慮していないため、鋲や接着剤による固定、または一体成型方式で作られます。一般的に木柄のハンドルを使用している場合は、刀身の寿命よりもハンドルの寿命のほうが早く、ハンドルの入れ替えを行う場合もありますが、作業工程上木柄部分の取り換えよりも、首元からハンドルを切断し新たなハンドルを溶接によって付け直した場合が、安く、早く上がる場合が多いようです。

本通し

本通し

中子部分がハンドルと同じ形状をしており、最も耐久性に優れる信頼性の高い構造です。業務用で最も用いられる構造で、口金と併用して用いられます。鋲止めは3本で留められ、真ん中の鋲の穴は中子自体にはもともと開いておらず、木柄をつけた後に最終的にドリルによって穴を開け、ハンドルの完全な固定を行います。中子と木柄はすり合わせによって面一に仕上げますが、木柄は経年変化で縮むため、中子部分と木柄部分に段差が生じる場合があり、藤次郎株式会社では収縮にも非常に強く環境にも配慮されたECOウッドハンドルを採用しています。

背通し

背通し

本通しに比べ比較的に安く仕上げられることから、家庭用や業務用の廉価版包丁に使用される構造で、峰側のみに中子が通ります。木柄と中子のすり合わせを行わない場合もあり、設計上、ハンドル内部の中子と木柄の間に空間が設けてあるため内部に水が入り、中子が錆びる可能性もあり、手入れの際には注意が必要です。

半中子

半中子

家庭用包丁に用いられる構造で、背通しで中子が柄尻まで通っておらず、ハンドルの中間程度までにしか通っていません。耐久性には劣りますが、家庭用包丁としては十分の強度を持っていますが、長く使う場合は、背通しや本通しの包丁を選んだ方がいいといえます。木柄部分で支える部分が少ないことからぐらつきが生じやすいので、ぐらつきが大きくなったら早めに柄の交換を依頼したほうがいいでしょう。

焼き込み・差し込み

焼き込み・差し込み

和包丁のような中子にカギ形状を設け、樹脂をそのまま流し込み一体に成型する方法です。樹脂はエラストマー樹脂などゴム系の柔らかめの樹脂を用いる場合が多く、固めの樹脂の場合は一般的に鋲止め構造となります。最近では和包丁の柄と同じ構造の差し込み式の柄を用いる「和牛刀」もあります。樹脂のハンドルに差し込む場合は接着剤を用いたり、柄を差し込んだ後に、高周波を利用して内部を部分的に溶かし、固定する場合などがあります。

一体成型

一体成型

オールステンレスナイフなどで用いられ、洋食器の技術を利用した新時代の構造です。刀身とは違う錆びにくい18-8ステンレス鋼などを用い、内部が空洞になったモナカ構造のものや、鋳造によるハンドルを溶接を用いて接合します。耐久性に優れハンドルの入れ替えなどを考える必要がありません。モナカ構造の場合、刀身の大きさにより内部に金属板を入れて、刀身とのバランスが最適になるよう重量の調整を行っています。

和包丁の柄の構造

和包丁の柄は差し込み式が一般的で、接着剤や鋲などで完全に固定をしていません。これは柄に天然木を使用していること、そして柄の入れ替えによって同じ刀身を長く使うために考えられた構造です。接着剤などは使用されていませんが、「こみ」を熱し、焼いた状態で木柄に差し込むこと、桂が使用するごとに収縮し抜けにくくなります。

水牛桂

水牛桂

桂部分に水牛の角を用いた最高級の柄に使用されます。水牛の角は経年変化により縮み、こみを締め込むことにより刀身が抜けにくくなります。最近では環境保護などの観点から徐々にプラスチックの桂を使用したものに切り替わっていますが、安定感や信頼性から水牛桂を選ぶ職人の方も多く、高級グレードに使用されています。水牛の角を使用したもののため、色などにばらつきがあり、必ずしも好みの色のものが手にできるとは限りません。

プラスチック桂

プラスチック桂

水牛の桂の代わりに一般的になっており、硬質の樹脂やゴム系の材料などが用いられます。水牛桂とは違い、使用するごとに縮むことはないため、水牛桂に比べてヌケに非常に強いというわけではありませんが、日々の使用で緩んできた場合は、柄尻を叩き緩みを直す必要があります。桂部分は樹脂なので、様々な色を設定することは可能ですが黒か、茶色などのマーブル調の柄が一般的です。

柄が緩んできたら...

柄の緩みの修正の方法

和包丁の柄は接着剤で固定されているわけではないので、使用するうちに柄の固定が緩んでくる場合もあります。この場合は柄尻をプラスチックハンマーで2〜3回叩くか、硬い平面な床などに柄尻を打ち付けると、緩みがなくなります。和包丁の木柄に使用される「ほうの木」は水には比較的強い素材ですが、経年変化で腐る場合もあります。この場合は木柄の交換が必要です。和包丁の木柄交換サービスも行っておりますで、是非ご利用ください。

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