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藤次郎株式会社
まな板のお手入れ

まな板のお手入れ

まな板は常に包丁と相対します。包丁を受けるものですから当然キズ等も入り、また、食材などの汚れなのも付着します。しかし、しっかりとした使い方と手入れ方法を知っていれば、綺麗に長く使えるのは包丁と一緒です。

日々の取扱いの方法

使う前には水をつける

水をかけてふきんで拭き取る板前さんがいるお店で、まな板の使い方を見ていると気がつくことがあります。それは調理の前に、必ずまな板に水を掛け、その上でそのまな板をふきんで拭くという一連の動作です。

木製のまな板であれば必ず行われる動作ですが、これは食材の水分をまな板に染みこませないようにする昔ながらの知恵です。木は水を掛けることで表面に水の膜ができ、匂いなどがまな板に浸透しにくくなります。これにより匂いだけでなく汚れも付着しにくくなります。ただし、水が塗れたままだと食材に余計な水分が付いてしまうため、その度にふきんで余分な水分を拭き取っているのです。

また、樹脂製のまな板などでは抗菌剤が配合されている場合が多いのですが、この抗菌剤の効果を期待するのであれば、やはり同様に水をつけ、ふきんで拭き取るという動作が必要になります。抗菌剤は銀イオンなど、水に濡れることによりイオンを発生させ雑菌の発生を抑制する効果を持っているため、乾燥した状態ではほとんど効果が期待できないためです。揚げ物など水濡れが問題になる以外は、まな板を使う上での基本動作として「水を掛ける」「ふきんで拭く」、切り終わったら「水で洗う」という一連の動作として覚えておくことが、料理達人への道なのです。

使用後はよく洗い乾かす

洗剤でしっかりと洗う基本的に食材を切り分けた後は、すぐに水ですすぐ、そしてふきんで余分な水分を拭き取るという作業を行っていれば、汚れ等は付着しにくくなります。魚や肉など匂い移りが強い食材は、切り分けた後に洗剤で洗い流す必要があります。個別の専用まな板を使用することが理想ですが、出来ない場合はまな板の裏表で食材を切り分ける、まな板シートや牛乳パックなどを上に敷いて切り分けることも長持ちさせる秘訣です。
また、魚や肉類はタンパク質が含まれているため、使用後にそのままお湯を掛けてしまうとタンパク質が固まってしまい、汚れ落ちが悪くなります。水と洗剤でまず洗い、その後熱湯をかけて消毒することをお勧めします。

木目は立てて保管食材を切り分けて、まな板を洗い終わったら自然乾燥させましょう。この場合木製まな板は必ず立てて、一方に直射日光があたったり熱が加わる場所に置かないことがポイントです。しっかり乾燥すれば雑菌などの繁殖は防ぐことができます。

木製まな板もそうですが樹脂製まな板も含めて、食器洗い乾燥機の使用はお勧めしません。急激な温度変化と乾燥により反りや割れなどが発生する可能性があります。また、紫外線殺菌庫などで紫外線を長時間照射すると、樹脂などは劣化が早まりますので、長い時間紫外線を当てないよう気をつけなくてはいけません。

まな板の殺菌消毒

熱湯で消毒最近では殺菌効果のある洗剤なども出回っており、そのまま付着させておくと除菌ができると謳ったものもありますが、木製のまな板の場合は付着させたままにすると黒ズミの原因になる場合があります。洗剤は残さずに早めに洗い流しましょう。木製のまな板の場合は、洗剤で洗った後に熱湯を表面にかけて殺菌を行うことをお勧めします。ただし、洗剤で洗う前に熱湯はかけないよう注意しましょう。食材のタンパク質汚れが熱湯をかけることによって固まってしまいます。

刃によるキズが多くなっている場合は粗塩を表面にまぶし、タワシで水洗いをするか、クレンザーなどの研磨材を利用すると細かいキズ内部の汚れも落ち、除菌効果があります。また重曹をまな板にすり込むことで同様に殺菌効果があります。何回かに一度このような処理を行うことをお勧めします。

樹脂製まな板の場合はふきんに塩素系漂白剤を含ませ、まな板全体に被せるように乗せ掛け、5分程度放置しその後洗剤で洗い流すことで殺菌効果が期待できます。またHACCP管理の現場などで滅菌を行わなければならない場合は、紫外線照射式の保管庫などで保管することをお勧めします。

反りや黒ズミなどが発生した場合

まな板は板状の形状のため、特に木製の場合反りや歪みなども発生する可能性があります。反りが発生しないよう立てて保管することを心掛けたいものです。まな板を使用した後は、立て掛けるように保管します。木の目が縦になるように保管すると反りは発生しにくくなります。また木製まな板の場合は、片側のみ濡れた状態で乾かすと、反りが発生しやすくなります。片面しか使用していなくても両側をしっかりと洗うようにしましょう。

黒ズミはクレンザーか粗塩で木製まな板の場合、小さな反りであれば簡単に直すことが可能です。薄いまな板の場合は一度全体に水をかけ、立てて日陰で保管すればだいたい元に戻ります。大きく反ってしまった場合は、沿った凹面側に濡れたふきんを掛けて、凸面を日光に当てることで修正することが出来ます。 この作業でも直らない大きな反りやゆがみなどはカンナやサンドペーパーで表面を削り平らにする必要があります。

抗菌効果の無いまな板などでは黒ズミなども発生する場合もあります。樹脂製まな板の場合は漂白剤を入れた洗い桶などでつけ置きを行います。洗い桶に入りきらない部分には漂白剤を付けたフキンなどで覆うようにします。木製の場合は粗塩や重曹などをすり込み洗うことで黒ズミは落ちやすくなります。しっかりと綺麗にしたい場合は、黒ズミを表面と一緒に削り取り平らにすることをお勧めします。木製の場合はカンナやヤスリ、樹脂製の場合は専用のスクレーパーなどを使用します。

表面を削り生まれ変わる

木製のまな板は、刃当たりが優しいことが特徴ですが、全体的に刃を受けるため表面には無数のキズが付きます。この状態が進むと表面が削れ、まな板の表面自体の水平が取れず真ん中がへこんだ状態になる場合もあります。このまま使用すると食材が部分的につながってしまったり、調理の効率も悪化します。木製まな板の場合は表面を削り取ることで新しい面を作り出し、新品と同様に使用することが可能です。この場合はカンナやサンドペーパー、ヤスリなどで削ります。まな板メーカーや製材メーカーでこのサービスを行っているところもあります。同じまな板の表面を削り長く使用していくのであれば、厚みは25mm以上の厚手の物を使用することをお勧めします。
また、最近では樹脂製まな板でも薄手のまな板を何枚も重ねた構造のものも出ており、表面が痛んだらこの面を剥がし、新しい面を使うことが可能になっているものもあります。

抗菌剤は万能ではない

最近では雑菌の発生を抑える抗菌剤を配合した樹脂製まな板など衛生的なものも増えました。しかし、抗菌剤が入っていることが必ずしも抗菌効果を保証するものではないことを認識しなくてはいけません。特に抗菌剤は銀イオンなどによる効果のため、水に濡れた状態でないと効果を発揮しません。また抗菌剤は殺菌剤や滅菌剤ではなく、あくまでも菌の繁殖を防ぐためのものです。抗菌剤が入っているといっても、菌の脅威が排除されたわけではないのです。

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